映画『ティファニーで朝食を』は1961年公開のラブストーリー。大都会ニューヨークに住むホリー(オードリー・ヘップバーン)は毎晩パーティーをし、玉の輿に乗ることを夢見ていました。そこへ小説家のポールが引っ越してきて美しくてミステリアスなホリーに魅かれていきます。
日々を刹那的に生きるホリー。本当の愛や幸せがわからず、次々に裕福な男性たちを渡り歩きます。そんな彼女を癒してくれるのがティファニーでした。
本当はコンプレックスだらけで何かに怯えているホリーでしたが、大都会を必死に生き抜きながら真の愛や幸せに気付いていきます。
猫のように自由気ままでいることを愛し、指示されることや束縛されることを嫌い、でも誰よりも寂しがり屋で愛情を求めていました。
そんなホリーの名言から、弱さを隠すために身についた心の鎧が本物の愛を知ったことでどんどん溶けていくのが読み取れます。
今回は『ティファニーで朝食を』から、本当の愛や幸せが何かに気付かせてくれる名言11選をご紹介します。
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『ティファニーで朝食を』名言11選
【名言1】私はティファニーに夢中なの
I’m crazy about Tiffany’s.
電話を借りにホリーの部屋に来たポール。会話の流れでホリーが言った台詞です。落ち着く場所と言えばティファニーだと言い切るホリー。理由は静かにすましている感じがするとか。
ティファニーにいると落ち着くという感性はホリーならではですね!
私だったらジュエリーがたくさんあってワクワクしてしまいそう♪
【名言2】大丈夫。私は私でやっていくわ
Don’t worry, I’ve taken care of myself for a long time.
ホリーは週に一回、刑務所にいるマフィアのドンに面会に行き100ドルをもらう仕事をしていました。変なことに巻き込まれないか心配するポールにホリーが返した台詞です。自立したい気持ちが強いことわかりますよね。
人からの干渉を嫌い、自由気ままに生きていきたいホリーらしい台詞です。
【名言3】バカな娘とお思いでしょうね。平凡でいるよりいい事よ
You must think I’m very brazen, or tres fou, or something. I don’t mind.
ホリーは同じアパートに住むポールの部屋に遊びに行きます。刑務所で面会するだけで100ドル稼いでいたり、窓から勝手にポールの部屋の忍び込んだり、自分を厚かましい子だと思われている気がしたホリー。
ホリーはそんな自分を客観的に見れているんですね。過去の自分とは全くの別人を無理して演じているのかもしません。
平凡や普通であることが何よりイヤなホリーは、変わった娘と思われた方が嬉しいのかもしれませんね。
【名言4】ある所に可愛らしくておびえた娘がいた。名もない猫と
There was once a very lovely, very frightened girl. She lived alone except for a nameless cat.
小説家であるポールが書いた一文です。ミステリアスな魅力を放つホリーに出会い、ポールは執筆欲を掻き立てられます。
本当は誰よりも自信がなくて泣き虫のホリー。そんな自分が嫌いで直視できません。ドレスや宝石で着飾るのことはホリーにとっての鎧なのかもしれませんね。
強がっていても、本当はコンプレックスだらけ。ホリーは恐がりで自信のない自分から目を逸らして、毎晩パーティー三昧の日々を送っているのです。
【名言5】お願いよ、分かってね。ルラメーはもういないの。別人よ
Please, Doc, please understand. I love you, but I’m just not Lulamae anymore. I’m not.
ホリーという名前は通称名で、本名はルラメーでした。田舎の農場で家族と暮らしていたのですが家出をし別人としてニューヨークにやってきました。
平凡だった過去の自分と決別する覚悟が見える台詞です。
ルラメーという田舎娘の自分とお別れして、ホリーという自信に満ち溢れ自立した女性を演じていました。
名前や環境を変えるだけでも気分が変わります。小学校から新しい中学校に進級した時でさえ別人になったような気がしました。
自分以外の誰かになりたいという願望は誰もが密かに持っているものかもしれませんね。
【名言6】ミス・ゴライトリーの決意。その才能を総動員してラザフォード氏に集中する。そして彼と結婚
Miss Golightly announces her intention…to devote her not inconsiderable talents…to the immediate capture, for the purpose of matrimony…of Mr. Rutherford.
酔っぱらったホリーが決意表明をします。それは自分の魅力で億万長者を落としそして結婚するというものでした。
相手への愛情や尊敬はどうでもよく、とにかく権力やお金持ちにしか目がないホリー。
ルラメー時代のホリーは農場で退屈な日々を送っていました。過去の自分から逃げるように玉の輿を夢見ています。
ホリーは目に見える確かな物しか信じられないのでしょう。お金は数字で測れるので分かりやすいですが、一瞬で無くなる物でもあります。
【名言7】ニューヨークで朝の散歩は初めてよ。午前6時の5番街なんてまだ夜でしょ
I’ve never been for a walk in the morning, not since I’ve been in New York. I’ve walked up Fifth Avenue at six but that’s still night.
ホリーは毎晩パーティーに繰り出し起きるのは昼過ぎ。一番の楽しみはパーティーが終わった明け方に五番街のティファニーに行くことでした。
ホリーにとって午前6時は寝る時間です。この日はポールとのデートで朝のニューヨークを散歩しました。
オープニングシーンは明け方の五番街ティファニーから始まります。寝静まった五番街にジバンシーのドレスで降り立つ姿は映画史に残る名シーンです。
【名言8】ステキでしょ。ティファニーよ。分かった?ここに不幸なんてないでしょ
Don’t you just love it? Tiffany’s. Isn’t it wonderful? Do you see that nothing bad could happen here?
ホリーとポールは五番街を歩いてティファニーにやってきました。ティファニーを案内しながらホリーが言った台詞です。
ダイヤが欲しいわけではなく、ティファニーにいることが一番心が落ち着くというホリー。
美しい宝石に囲まれ澄み切った空気のティファニーにいれば、イヤなことを忘れられるから。生活感の溢れた場所は過去や嫌いな自分を思い起こしてしまうのでしょうね。
映画館や遊園地に行くと、現実を忘れて思いっきり没頭できます。ホリーにとってのティファニーも似たものかもしれませんね。
【名言9】不思議なことに援助どころじゃない。逆にぼくの助けが必要だ。そこが魅力さ
Curiously enough…She’s a girl who can’t help anymore, not even herself. The thing is, I can help her, and it’s a nice feeling for a change.
ポールは小説家として食べていけずパトロンから援助を受けていました。しかしホリーに出会い彼女を幸せにしたい気持ちが芽生えたのです。
自分では強くて自立した女性だと思っているホリーですが、小鹿のように何かに怯えています。
愛を信じることができず生きづらさを抱えたホリー見ていると放っておけません。
ポールの言う通りなぜか助けてあげたくなってしまうのがホリーの魅力です!
【名言10】ホリーでもメラニーでもないわ。ネコと同じ名なしよ。誰のものでもない。ひとりぼっちよ
I’m not Holly, I’m not Lulamae either. I don’t know who I am. I’m like Cat. We’re a couple of no-name slobs. We belong to nobody. We don’t even belong to each other.
ポールに愛していると言われ拒絶してしまうホリー。ホリーも本心ではポールを愛していました。両想いになれば相手のものなってしまう。それはホリーにとって檻の中に入るも同然のことでした。
何にも属していたくないホリー。型にはめられてしむことを何より恐れています。
猫のように自由気ままに生きていたい。でも本当は誰よりも愛情を求めています。ホリーには愛を求めると自由が無くなってしまうという恐怖がありました。
愛や幸せを誰より求めているのに、傷つくのが恐くて素直になれません。。
【名言11】自分だけは自由の気でいても生きるのが恐ろしいのだ。自分で作った檻の中にいるのだ
You call yourself a free spirit, a wild thing…and you’re terrified somebody will stick you in a cage. Well, baby, you’re already in that cage, you built it yourself.
愛は檻にいるようなものだというホリーにポールが返します。ホリーは誰かを愛すること、そして愛されることから逃げていました。
ホリーにとって愛されることは誰かのものになること、すなわち檻に中にいることを意味していました。
厳しいけれどポールの真っすぐな愛情を感じ、こわばっていたホリーの心にも変化が見え始めます。
愛は自由なもののはず。ホリーは極端な愛のカタチしか知らなかったのでしょうね。
『ティファニーで朝食を』名言11選のまとめ
『ティファニーで朝食を』から名言11選をご紹介しました。
自由を愛するあまり愛情を拒絶してしまうホリーから、本当の自由とは?愛情とは何かを考えさせられました。
愛することは檻に中にいるようなもの、誰にも属したくない気持ちもわかります。
しかし、誰かを愛して誰かのものになることでしか得られない愛もあります。そしてそこからしか感じられない自由もあるはずです。
愛すると束縛するという側面もあるかもしれませんが、それ以上に愛は豊かさを与えてくれます。
ホリーのように自分が作った檻の中から一歩踏み出すと、新しい愛や幸せに出会えるのかもしれませんね。
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